銀行訪問の正しいやり方【4】

銀行の決算は3月。

支店長は、それまでにノルマを達成したいと考える。『どこかに貸せる会社はないか』と見渡し、『◯◯社長が資金需要があるという話を銀行訪問の時にしていた』と思い出す。

わが社が借り入れをしたいのは4月とすると、銀行側はこの案件をなんとか3月に繰り上げてノルマの達成を考える。

そこで『金利を少し下げるから、3月中の決済で借りてくれませんか』と持ちかけられる。わが社に安い金利で貸し出してくれたのは、決算時期に『ノルマを達成しよう』と銀行がしたため。

銀行は、わが社が取引先の銀行全てに平等に情報を公開していることを銀行訪問の内容、やり方から知っている。そのため、銀行があまり無茶な提案をすれば、『ほかの銀行に持っていかれるのでは』と考える。

もし、借入先が決まったら各行にきちんと『前回お話しした資金需要の件は、各行に説明させて頂きました。その後、◯◯銀行さんが対応してくださり、借入が決まりました』と報告する。

定期的な銀行訪問を実施し、未来の資金需要をあらかじめ伝えておく。そうすることで、銀行は銀行の都合に合わせて融資の話を提案してくれる。重要なことは、定期的な銀行訪問で準備を整えておくことだ。

ここに書かれたことは、銀行訪問を定期的にしていると普通に起こる。そのために大切なことがもうひとつある。それは、お取引先の銀行を複数にすることだ。会社の規模にもよるが、最低でも3行くらいと付き合う方が良い。1つの銀行だけに絞ると苦労する。3行だと金利の比較も可能だし、資金調達も使い分けができる。

銀行と仲良くしていない社長は失格である。経営計画書を作成し、中期5カ年計画を銀行に説明しておかないと銀行の協力は得られない。

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    この記事を書いた人

    金村 秀一

    100年塾塾長・社長コンサルタント

    社員数30人以下のヒト・モノ・カネの悩みを解決するための成功し続ける社長の経営塾”100年塾”を主宰。

    経営塾”100年塾”は、飲食業界に関わらず、様々な業界の社長が全国各地から参加している。経営計画書・環境整備・斜めの関係という再現性の高い道具を使って、社員がイキイキと働きながら、社長の決定をすぐに実行する、高収益体質の会社づくりをサポート、生産性が高い強い経営ができる。