成功し続ける組織をつくる5つの環境
社員数の少ない小さな会社には、優秀な社員は入社してきません。
与えられた経営資源を使って、成功し続ける組織をつくる必要があります。
経営とは、複雑そうに見えますが、実はとてもシンプルです。
正しい方法で努力すれば、成果を上げることができます。
成功し続ける組織をつくるためには、5つの環境が必要です。
『リーダーシップ』
『マネジメント』
『自分の強みを知ること』
『規律と文化を構築すること』
『学ぶ環境を構築すること』
これから具体的にこの5つを解説していきます。
『リーダーシップ』
『できる』という自信を持たせる
ここでいう『リーダーシップ』とは、『まわりの人たちのベストを引き出すこと』という意味です。
人前でスピーチをしてモチベーションを高めることは、
社長にとってそれほど大事ではありません。
自分たちに『できる!』という実力があることに気づかせることが大切です。
会社の掲げた志命やビジョンに向かって、
自分自身がチームの一員として携われていると感じた時、
本人が感情移入をはじめ、やがて、特別な何かが引き出されます。
そのために社員はハードワークをこなし、一生懸命動き出します。
『できる』という自信が、行動する勇気をもたらした瞬間でもあります。
求められるスキルは『観察力』
社長に求められる重要なスキルは『観察力』です。
社員をしっかりと観察して、変化に気づくことです。
人間は日々変化しています。
社員のそういう小さな変化を、敏感に感じ取らなくてはいけません。
成功を手中に収めるためには、足りないものがあれば、それを補う必要があります。
小さな変化に気づいて、声をかけられるかどうかが重要となります。
将来性ある計画を立てて、素早く実行する
社長は将来性のある計画を立てて、素早く実行しなくてはいけません。
明日の計画は、今日の計画より優れていなくてはいけません。
もちろん、計画倒れになってもいけません。
計画を立て、実行し、チェックして、さらに良い計画を立てる。
これが重要な社長の役割のひとつです。
この時、間違いを犯すことを責めてはいけません。
この段階で、ミスを犯すことを恐れてはいけません。
『マネジメント』
個性に合わせた個別マネジメント
社員ひとりひとりの能力を最大限に引き出し、
管理するマネジメントはとても重要です。
ひとりひとりの違いをしっかりと理解した上で、
具体的な指示を出し、理解できるようにすることが大切です。
組織として同じ目標と価値観を持つ
会社経営は組織として動くので、スーパースターはいりません。
一時的な成功に酔っていては、成功し続けることはできないからです。
社長として重視すべきことは、一貫性のあるパフォーマンスです。
アタリマエのことをアタリマエにできる集団に価値があるのです。
そして成功し続けるためには、
組織として同じ目標と価値観を持つことがとても大切です。
組織としてあるべき姿を指導する
社員たちは、これまでに異なる環境で、異なる価値観を持っています。
ですから、時間はかかりますが、
組織としてこうあるべきということを指導し、
価値観が首尾一貫することで組織は強くなります。
会社ごとに文化や雰囲気はもちろん違います。
しかし、ハードワークに価値観を置き、
一貫性を大切にしながら育てることで、社員は成長していきます。
『自分の強みを知ること』
彼を知り己を知れば百戦危うからず
強みがない組織などありません。
経験が豊富な社員が多いのであれば、経験を重視した『質』の経営を、
若手社員が多いのであれば、ハードバークを重視した『量』の経営をする。
一見不可能に見える状況でも、必ず解決策があります。
自分たちの強みをしっかり理解さえしていれば、
その強みを発揮して、成果を上げることができるのです。
加えて、ライバルの強みも理解する必要があります。
ライバルの強い部分を避けて、こちらの強みを活かす。
こちらの強みが最大化するような戦略を考えることです。
『規律と文化を構築すること』
決められたルールは徹底して守る
ここでの『規律』とは、ルールを守ることです。
規律を徹底することは、強い組織になるために欠かせません。
社長が例外を認めることで、規律は乱れ、組織は弱くなります。
勘違いされることが多いのですが、
ルールとは違反者を罰するためのものではありません。
強い組織をつくるために必要があるから、存在するのです。
ですから、全員がルールを理解し、守らなくてはいけません。
さらにルールも新陳代謝する必要がありますから、
効果がないようであれば、見直す必要もあります。
個別ミーティングで文化を創る
『規律と文化』は、ある意味対をなすものです。
『規律を守る』と同時に『文化を共有する』ことが重要です。
特に文化の共有は、育ってきた環境によって大きく異なります。
ですから、チームごと、役職ごと、個人ごとの課題を支持して、
自分たちが抱えている課題をチームで解決できるように促します。
また、この時に有効は方法は、会議ではなくミーティングを活用することです。
5〜15分ほどの短い時間でいいので、1対1で話すミーティングを数多く持ち、
『あなたのこときちんと見ている』と言う姿勢を伝えることが重要です。
このような話し合いによって、社員を深く理解し、
適材適所で高いパフォーマンスを発揮してもらうことが可能になるのです。
『学ぶ環境を構築すること』
10年先を見据えて環境を整える
10年後にどんなスキル、どんな組織、どんな人財が
必要になるかを見据えて準備しなければいけません。
その未来を見通せる眼を養うためには、学ぶことが必要です。
学んだことを実践してみる。
上手くいかなかったら、またそこから前進する。
失敗とは、成功に近づいたことを意味しています。
ですから、実践したことがもたらすことは、
成功か、成功に近づくか、どちらにしてもプラスなのです。
常に学び、変化に対応する姿勢
社長には常に学び、変化に対応していく能力も必要です。
環境も変わるし、社員も変わっていきます。
ですから、社長自身も変化し続ける必要があるのです。
社長の熱心な姿勢が試される
強い組織をつくるためには、社長が熱心でなくてはいけません。
自らの姿勢を見せていくことです。
朝礼でも、会議でも、勉強会でも、飲み会でも、
その熱心な姿勢をまわりにしめることが必要です。
そのためには知識が必要です。
自ら学んで、実践して、進化し続けなければいけません。
まとめ
成功し続ける強い組織をつくるためには、
上記にあげた5つのことを『継続する力』が欠かせません。
最初は上手くできないことでも、
やり続けることで大きな成果を手にする組織に変わります。
仕事に関わる人全員が自分たちのことを信じること。
そして、しっかりと勝つ準備を整えること。
それを、ずっとやり続けること。
これができれば、成功し続ける強い組織ができるのです。