日報で上司・社長の評価は変えられる

私の会社では全社員が毎日日報で日々の情報を社長に伝えてくれている。経営塾をやっていることもあり、これをアタリマエだとは思っていない。社員からしたら「正直、面倒くさい」と思っているだろう。それでも嫌々でも、毎日毎日書いてくれていることに成長を感じ、感謝している。
そもそも日報とは「1日ごとに行う報告、毎日の報道」と定義されている。私自身、自分自身の仕事の状況や自己成長を1週間ごとに1年52週間振り返りをしている。人間とはそもそも怠惰な動物であり、振り返ることで理想の自分になるためにステップアップすることができるからだ。
今、私の会社に高卒で入社して今度の4月で5年目を迎える社員がいる。彼の仕事ぶりを見ていると、正直言って「お前。いつまで。。。」と思うことは年間400日ぐらいある(笑)多分、これを読んでいる社長で「うんうん」と頷いている人もいるはず。でも、仕方がありません。優秀な人材は小さな会社にはそもそも入社してきません。ですから、人を育てる!と社長が覚悟することからはじまる。
先ほどもお伝えした通り、そもそも日報とは「1日ごとに行う報告、毎日の報道」ということで、全社員がやるべき重要な業務のひとつです。日報を書かないことで、お客様の声が社長のところにまで届かないことをはじめ、社員の日頃の活躍を社長は知ることはできません。
日報とは社員の1日の業務の報告と考えると面白くない。そうではなく、社員が上司や社長に自分の業務の手柄を報告できる絶好のチャンスと考えると前向きに捉えることができる。
では、どんな内容で日報を社員に書いてもらえばいいのか?
これがなかなか難しいところ。しっかり、定義しないと社員たちによる作文大会になる。事実と解釈が混在することで、同じ現場で起こっていることにも関わらず、報告してくる人によって内容が変わる。それを読んだ社長は事実は何なのかを把握できなく、意思決定をするために多くの時間を要することになる。
日報は自由記述で書かせてはいけません。タイトルを決めて、その内容に合わせて報告をしてもらいます。そのタイトルとは以下の5項目になります。
【お客さまの声と対策】
【ライバル情報】
【改善提案・気づいた事】
【自分の考え・上手くいっていること】
【明日の行動予定】
この項目をテンプレートとしてコピペで使います。この5つのタイトルがあることで、何を書くか悩んだり、報告すべき内容を漏らすこともなく、書き進めることができる。このテンプレートを使うことで、社長が知るべき情報が濃い内容で収集することができる。
このテンプレートに加えて日報の大切なことがある。それは、文章ではなく箇条書きで書かせることです。文章で書かせてしまうと、大・作文大会がはじまる。内容は大したことがないのに、文章を長く書くことで良い報告をしているような状態になる。これにより、日報を書く時間も必要となり、社員全員の日報を読む社長にも負荷がかかる。
箇条書きにすることで、重要なことや伝えないといけないことだけが短文で書かれます。日報も書き慣れてくることで、伝えたいことから伝えられるようになっていく。だからタイトルと箇条書きは日報を書かせる上でとても重要な要素なのです。
また、日報を書くことは、その日にあった出来事にカタをつける目的もあります。仕事上手は片付け上手と言われるように、毎日毎日振り返り、カタをつけることで、”明るい日”と書く明日に挑戦することができるのです。
情報化社会、AIの時代になったからこそ、デジタルツールを使った部下と上司(社長)との日報は、デジタル文通とでも言うべき、お互いの存在に感謝しながら、お互いの成長を促すことができる重要な道具。時代の変化がこれだけ早くなっている今だからこそ、日報をベースにした上司・社長のサポート・伴走が社員にとって必要です。

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    この記事を書いた人

    金村 秀一

    100年塾塾長・社長コンサルタント

    社員数30人以下のヒト・モノ・カネの悩みを解決するための成功し続ける社長の経営塾”100年塾”を主宰。

    経営塾”100年塾”は、飲食業界に関わらず、様々な業界の社長が全国各地から参加している。経営計画書・環境整備・斜めの関係という再現性の高い道具を使って、社員がイキイキと働きながら、社長の決定をすぐに実行する、高収益体質の会社づくりをサポート、生産性が高い強い経営ができる。