人事評価制度

公正で透明な評価が会社を強くする

小さな会社の経営は、基本的には非常にシンプルです。

「誰でも売上が上がる仕組みをつくる」
「ルールを守る人を評価する」
「ルールを守らない人を評価しない」

この3つのポイントを社長が徹底するだけで、会社は驚くほど変わり始めます。

逆に、頑張っているのに上手くいかない経営の特徴としては、

「売上を上げる仕組みがない」
「ルールがないのになぜか厳しい」
「ルールを守らない人も社長の気分で評価される」

ことが挙げられます。このような環境では、安定して業績を上げ続けることは難しいのです。
まさに「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」です。

社員にとって最大の関心事は「給料」と「人事」です。
社長の個人的な好き嫌いや気分で人事評価が決まれば、社員たちは不満を抱き、モチベーションを下げ、やがて退職する人も増えます。そうなれば、業績も下がり、経営が傾くこともあります。このような事態を避けるためには、「給料」と「人事」に関する明確な基準をつくり、運用していくことが重要です。

「どうすれば、給料が上がるのか?」
「どうすれば、賞与が増えるのか?」
「どうすれば、昇進できるのか?」

これらの疑問に答える明確な「評価基準」が社内にあるだけで、会社は大きく変わります。
働く社員にしてみれば、会社が自分に何を求め、何をどれく らいこなせば評価されるのか、そしてその基準がわかりやすく はっきりと示されていれば、目標や努力の方向性が掴めます。 つまり、より効率よく、高い能力を発揮できるようになるのです。評価する会社にとっても、社員の成長を具体的に促すこと で、業績も上がり、会社の発展に繋がり、大きなメリットになります。

しかし多くの中小企業には、現実にこのような評価体系があ りません。そのため、中小企業の社長のおよそ9割が、賞与の時期になると「鉛筆舐め舐め(数字をイジる)」をして、給料や賞与を決めています。このように、給料体系があっても機能していない、または給料と賞与に明確なルールがないなど、社長の好きなように決めていたとしたら、社員が納得する評価は難 しく、組織としての健全な成長も望めません。

「人事評価制度」は、小さな会社が強い経営を実現するための重要な要素です。明確で公正な評価基準を設定し、透明性を保つことで、社員のモチベーションを高め、業績向上につなげることができます。また、教育と評価を連携させることで、社員の成長を促し、会社全体のパフォーマンスを向上させることが可能です。経営者にとっては、公正で透明な評価制度を構築し運用することが、会社の持続的な成長と安定を実現する鍵となるのです。

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