孫子の兵法から学ぶ理想のリーダー『智信仁勇厳』『五危』

孫子の兵法から学ぶ理想のリーダー

孫子の兵法によれば、戦う前に敵のことを十分に調査し、

味方の戦力や状況を見極めれば、戦う前に勝てるかどうかは事前にわかると言われている。

勝敗を左右する要因として『道天地将法』の5つを挙げていて、

勝負事とは、その中の1つ『将』の優劣によって勝敗が決まってしまう。

社長に必要な5つの要素『智信仁勇厳』

孫子は『将とは智信仁勇厳なり』と言っています。

社長やリーダーにとって必要な要素はこの5つ。

▷▷▷ 先見力・洞察力・判断力・知恵

深く物事の本質を見抜き、洞察していくリーダーとしての知恵。

▷▷▷ 信頼・信義・約束

部下から信頼される力がなくてはいけない。リーダーの人間的側面。

▷▷▷ 仁徳・思いやり・労り

部下への思いやり、仁愛。いかに部下と共感できるか。共に笑い、涙するようなリーダー。

▷▷▷ 勇気・決断力・実行力

勇気である。周囲が何を言ってきても、たとえ妨害があろうとも、断固として信念を貫く勇気。

▷▷▷ 威厳・信賞必罰

ルールを守らせる厳格さ。威厳を保たなければ、信頼も得られません。自分に厳しいのがリーダーの証。

ダメな社長の5つのタイプ

孫子の兵法では、リーダーの条件として『智信仁勇厳』の5つの要素が挙げられているが、

逆に『五危』と言って、ダメなリーダーには5つの危険な資質があるとも書かれている。

必死(ひっし)

▷▷▷ 思慮が浅く、決死の覚悟で突撃していくタイプ

蛮勇はあるが、思考が浅くて失敗する。猪突猛進。イケイケどんどんのリーダー。

調子の良い時はいいが、退くことができない。

勢いはあっても、考えが足りないリーダーは困りものです。

必生(ひっせい)

▷▷▷ 自己保身を優先させ、自分の地位ややり方を守ることばかりに神経を使うタイプ

臆病で自分が生き延びることばかり考えているから捕虜にされてしまう。

前例のあることしか認めようとせず、自ら意思決定しようとしない。

何か決めるときには必ず部下に頼り、責任を不明確にしたりもする。

上手くいけば自分の手柄にし、失敗すれば部下のせいにする。

忿速(ふんそく)

▷▷▷ いつもイライラして、部下を怒鳴り散らしているタイプ

短期で辛抱ができないから、相手の挑発に乗ってしまい馬鹿にされる。

部下も黙って聞いているフリをしつつ、腹の中では『また始まった。。。』と思っている。

子供っぽさ、幼稚さが抜けていない感じ。

部下には偉そうにするくせに、偉い人に対してペコペコ低姿勢だったりする。

廉潔(れんけつ)

▷▷▷ 体面を気にして清廉潔白であろうとするタイプ

綺麗事ばかりで、自分だけ良い子でいようとする社長では部下はついてこない。

自らの手を汚さないタイプ。評論家社長。

プライドが高いから、自分の面子ばかりを気にしているため、

常に社内の他の人との比較や駆け引きに神経を使う困った存在。

愛民(あいみん)

▷▷▷ 優しい、いい人で部下に厳しいことを言えないタイプ

部下に対して情をかけ、思いやりがあるのはいいことだが、

大所高所から、是を是、非を非と断じることができない。

そのため、いざというときに曖昧なことしか言えず頼りにならない。

短期的には部下から慕われることもあるが、

長期的には甘やかしたことで軽んじられたり、逆に怨まれたりすることもある。

己を律する『マネジメント力』

ここで紹介した内容は、わが社の経営計画書に書かれている。

常にいつでも振り返りを行い、己を律する必要があるからだ。

社長であっても、元からそれほど立派な人はほとんどいない。

経営を続けていく中で、強い組織にするために己を戒めている。

日々精進を続けて、理想の社長となり、理想の未来を手に入れる。

 

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    この記事を書いた人

    金村 秀一

    100年塾塾長・社長コンサルタント

    社員数30人以下のヒト・モノ・カネの悩みを解決するための成功し続ける社長の経営塾”100年塾”を主宰。

    経営塾”100年塾”は、飲食業界に関わらず、様々な業界の社長が全国各地から参加している。経営計画書・環境整備・斜めの関係という再現性の高い道具を使って、社員がイキイキと働きながら、社長の決定をすぐに実行する、高収益体質の会社づくりをサポート、生産性が高い強い経営ができる。