整理整頓での小さな成功体験が社内の実行力を強化し、業績をアップする

エディー・ジョーンズヘッドコーチから学ぶ

エディー・ジョーンズヘッドコーチをご存知だろうか。まだ記憶に新しい前回2015年に開催さらたラグビーワールドカップで日本代表を大躍進させたヘッドコーチだ。

それまでの日本代表と言えば、過去24試合で1勝2分21敗。得点は428、失点1159。失点が1,000点を超えているチームは残念ながら世界の中で日本代表だけである。このようなチームを再構築して最高の結果を残したのがエディー・ジョーンズヘッドコーチなのだ。
とてもハードな練習をすることで有名なヘッドコーチだが、著書『ハードワーク』には以下のようなことが書かれていた。

日本人としての特性を最大限に活かす

日本人にしかない強い力。限りない粘り強さ、並外れた勤勉さ、きめ細かな技術、頭の良さ、そしてあの感動的な連帯感。。。一方で日本人は謙虚な国民です。謙虚はもちろん美徳に違いありません。しかし、私には弊害あるように思えます。それは謙虚がいきすぎて、自身を過小評価し、あの素晴らしい力を眠らせてしまうことになりかねないからです。

『日本人の特性を最大限に活かす』ということが書かれている。ここに書かれている『勤勉さ』と『連帯感』は確かに日本人らしい特性だと思っている。この2つの特性を上手く社内に活かすことはできないか。上手くブランドにすることはできないか。という、観点からはじまったことが、環境整備であり、整理整頓だ。

『勤勉さ』と『連帯感』が強い社内環境を整える

たった15分間ではあるが、毎日全社員で社内のモノの整理整頓を徹底して行う。毎日15分間行う『勤勉さ』と、毎日全社員で行う『連帯感』が、社内の価値観を少しずつ合わせていき、社員間の絆も強くなっていく。

この整理整頓を毎日コツコツ続けることで、モノはもちろん整っていくが、目に見えるモノが整う以上に、目には見えない働く社員のココロ(考え方)が整っていくことをしるだろう。

整理整頓とはやれば誰にでもできること。そのようなことを全員で少しずつコツコツ続けることで、確実に社内環境が良く、強くなっていくことを、社員たちが自ら体感するという『成功体験』を積むことでさらなる自信を生む。そして、その『自信』が仕事を実行し、やり遂げるという『さらなる自信』に繋がる。

社員の『弱いマインドセット』を変える

日本代表が世界と戦うために、必要だったこと。それは、何と言ってもマインドセットを変えることでした。弱いマインドセットを変えるためには、選手は部下を褒めることが1番です。褒めるのは言葉でも構いませんが、より効果的なのははっきりと見える形で賞を与えること。

小さな会社に入社する社員の中には、弱いマインドセットの社員もいる。日本人の特性でもある『謙虚さ』が行きすぎて、過小評価し、本来持っている力を眠らせてしまっている。社員たちにこの弱いマインドセットを克服させる、変えさせることで、前向きな強い気持ちで仕事と向き合い続けることができる。

『承認』することを惜しまない

そのために私たち社長がすべきことは相手を認めてあげること、つまり『承認』することである。
経営塾などで社長たちと話をしているとあることに気づく。それは、褒めることが苦手、または、極端に下手であるということ。そもそも社長の仕事のレベルが10だとすると、社員の仕事のレベルはもちろんそれには及ばない。そのため、社長たちはレベル10の景色から社員たちの仕事を見ている。だから、なかなか褒めることができない。
私自身、無理に『褒める』必要はないと考えている。でも、社長が社員を『褒める』ことはできなくても、『承認』することはいくらでもできるはずだ。
『褒める』とは、褒めることや賞賛に、話し手の評価が加わること。(例:髪切って似合ってるね)
『承認』とは、相手に現れている変化、成長、成果に気づき、それを言葉で伝えること。(例:髪切ったね)
『昨日出来なかったことが今日できている』『前回の失敗を教訓に改善されている』など過去の自分と比べて定点観測してあげることで、いくらでも社員の成長を知ることができる。

確実に社内の実行力を強化するためには、確実な小さな成功体験を整理整頓で体験させること

社員全員で行う整理整頓を毎日コツコツ続けることで、社内のモノが整っていく。その過程で社長から承認され、小さな成功体験を重ね、弱いマインドセットが変化し、強い自信へと繋げることができる。
そのためにはやっても結果が出るかわからない仕事をやらせるのではなく、確実に結果が出る整理整頓を徹底させることだ。さらに、社長が愛(関心)を持って承認し続けることで、社員の心の変化は確実に現れる。
たかが整理整頓と考えることでもできるが、毎日の取り組みが『勤勉さ』を磨き、『連帯感』を築き、『承認』を受けることで、『弱いマインドセット』が強い自信へと変わる。確実な小さな成功体験の積み重ねこそが、社内の実行力を強化する確実な方法であり、その結果、業績も確実にアップしていく。

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    この記事を書いた人

    金村 秀一

    100年塾塾長・社長コンサルタント

    社員数30人以下のヒト・モノ・カネの悩みを解決するための成功し続ける社長の経営塾”100年塾”を主宰。

    経営塾”100年塾”は、飲食業界に関わらず、様々な業界の社長が全国各地から参加している。経営計画書・環境整備・斜めの関係という再現性の高い道具を使って、社員がイキイキと働きながら、社長の決定をすぐに実行する、高収益体質の会社づくりをサポート、生産性が高い強い経営ができる。