中期計画を『逆算式』に変えるだけで会社は強くなる

金村
経営塾『100年塾』の最終講で熱海の高台で山籠り。最終講では経営計画書に入れる中期5カ年計画を作成する。これが参加した社長たちを苦しめる。なぜ、これほどまでに社長たちを苦しめるのだろうか。

『積み上げ式』中期5カ年計画のメリット

100年塾で作成する中期5カ年計画は、会計士や税理士の先生たちが作成する5カ年計画とは作り方が違う。

先生たちの5カ年計画は、今期または来期の数字から5年後までの中期計画を積み上げていく『積み上げ式5カ年計画』だ。この計画の特徴は、堅実的な計画が出来上がる。特に経費のブレの少なさは、さすが先生たちと一緒に作るだけある。

『積み上げ式』中期5カ年計画のデメリット

しかし、出来あがった堅実な計画の5年後には、社員はもちろん、社長を熱くする、夢のある会社にはならない。

毎年2〜5%の売上増の計画を立てる。5年後で現場から127%増となる。この数字はもちろん素晴らしい。しかし、社員の給料や賞与も増えていく。さらに、人が増えた分だけ経費も増え、結果、それほど強い会社になったとは言えない。

ただ、『経営とはコツコツが一番で、どこもこういうものです』と先生方に言われ、社長もそれを受け入れる。

『逆算式』中期5カ年計画の2つの条件

100年塾でつくる中期5カ年計画は『逆算式5カ年計画』。5年後のありたい姿から計画をつくっていく。

中期5カ年計画を作るにあたり2つの条件が加えられる。1つが5年後に売上が200%以上であること。そして、もう1つが、現在と同じ人、同じ商品・サービス、同じ考え方ではできないことというものだ。

今の経営の延長線上には明るい未来はない

これだけ時代の変化やお客様のニーズの変化が早い時代では、『今の経営の延長線上には明るい未来はない』と社長は考えて経営にあたる方がいい。

なぜなら、人口減をはじめとした影響により、基本的にほとんどのマーケットが縮小することがわかっているためだ。そのため、『今のまま頑張ればなんとかいけるだろう』と考えた先には明るい未来は待っていない。

戦略のミスは戦術ではカバーできない

このような考えもあり、上記2つの条件が加わることで、中期5カ年計画作成の難易度は上がる。社長たちは、これまでの人生で培ってきた知恵と情報を振り絞り、会社の可能性を最大化させる戦略を企てる。

100年塾に参加している社長たちは、『社長の戦略のミスは、社員の戦術ではカバーできない』ことを知っている。そのために、この経営計画に社長たちが書き込む戦略の出来で、来期の会社の業績や体制は決まってしまうことを知っている。

『逆算式』は大きなことを成し遂げられる

逆算式にすると高い目標や大きなことを成し遂げられることを、ほとんどの人が普段の生活の中で体験している。結婚式や受験もそれと同じだ。

受験で例えれば、まず、行きたい学校が決まる。すると、入試の試験日と科目が決まる。そのためには、どこの塾が有望かが決まり、いつから入会するかが決まる。

『逆算式』が、今何をすべきかを教えてくれる

このように、逆算式に変えるだけで大きなことを成し遂げることができる。プライベートも仕事も同じこと。もし、100年後も輝いている強い会社をつくりたい社長には、逆算式中期5カ年計画がちょうどいい。

この5カ年計画が数字ではっきりすることで、この計画の達成のために今期何をすべきかが具体的になる。これもまた、逆算式計画の強みと言える。

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    この記事を書いた人

    金村 秀一

    100年塾塾長・社長コンサルタント

    社員数30人以下のヒト・モノ・カネの悩みを解決するための成功し続ける社長の経営塾”100年塾”を主宰。

    経営塾”100年塾”は、飲食業界に関わらず、様々な業界の社長が全国各地から参加している。経営計画書・環境整備・斜めの関係という再現性の高い道具を使って、社員がイキイキと働きながら、社長の決定をすぐに実行する、高収益体質の会社づくりをサポート、生産性が高い強い経営ができる。