今年は夏のお盆の時期を利用して妻の実家に帰した。1泊2日の短い時間だったが、ご両親も喜んでいたのと、子供達に世代を超えた経験をさせてあげられたことが大きかった。
中でも、今回の帰省で大きかった出来事は、久しぶりに祖母に逢えたこと。数年前から施設に入っており、そのお見舞いということで家族全員で訪問した。
92歳を迎える小さな”オオバア”への見舞い
祖母は、高齢で92歳を迎える。大正生まれで戦争も経験している。背は小さく、腰は曲がり、子供達にとっては、小さな小さな”オオバア”だ。
施設に入る前までは、年々大人しくなっていっていた。動くことが少なくなり、会話も少なく、テレビを見て過ごす生活。そして、最終的に体調が悪くなり、病院を経由して、施設に入ることになった。
お見舞いのタイミングが合わずに、前回行くことができなかった。ということもあり、今回はどうしても顔を出しておきたかった。実家帰省をするということがわかった時に、『今回は行ける』という安堵感があった。
以前よりも元気になったていたその理由
実際に訪問して見ると驚いた。車椅子に乗りながら、とても元気にしていたからだ。以前までの姿からは想像できない。祖母としてではなく、92歳の一人の人間として、生き生きしていたからだ。
妻の母から詳細の話を聞いた。施設に入ったことで同じような年齢の友達ができたことで、以前よりも活動的になっているとのこと。その関係性が、『迷惑をかけられない』『褒められたから、今回も上手くやらないと』など、人間がもともと持っている特性にスイッチを入れている。その結果、自分でやること、動くことに繋がっているようだ。
さらに計画的なリハビリが動けるカラダをつくる
その上、リハビリトレーニングの時間もある。体の各パーツを動かす運動、体操をやり続けることで、確実に体の衰えは止まる。いや、私が見る限り、確実に体の動きのパフォーマンスは向上している。子供(祖母にとってはひ孫)たちに、車椅子を軽快に運転している姿を自慢しているほどだ。
今回のお見舞いから、人間というものは本当によくできていると思った。使わなければ劣化し、使う訓練をすれば伸びる。92歳になった祖母でさえ、トレーニングすること、動くことで、体が確実に動くようになっている。
人間はいくつになっても成長できる
施設に滞在した時間はわずか1時間ほど。その間、ずっと祖母の言葉を聞き、動きを見ていた。人間、いつになっても成長することができる。できないということは何もない。できないと思うことはある。ただ、それは脳がサボろうとしているだけ。体自体は、それに合わせたトレーニングをしっかりすることで、確実に変わっていく。
私たち、社長にももちろん同じことが言える。できないことなど何もない。本気でやろうと覚悟を決めた決断さえできれば、いつからでも、何歳からもで成し遂げることができる。
92歳の大正生まれの祖母から、言葉ではない、大きな力をもらった。