”社長がひとりで頑張る”ワンマン経営から
”社員が自然と動き出す”サイクル経営へ
『100年塾』塾長の金村秀一です。
売上が10%ダウンした
会社の行方【2】
前回(その割引値引は経営方針に合っているのか?売上10%ダウンした会社の行方【1】)の続きとなります。
この会社の売上が
540万円に10%減少した時、
営業利益にどのような影響を
与えるでしょうか?
『売上=お客様数×客単価』ですから、
売上が10%下がるということは、
お客様数と客単価の減少分を
掛け合わせた数字が10%低いこととなります。
ここで、
①お客様数が10%減少したケースと
②客単価が10%減少したケースを
見ていきます。
①お客様数が10%減少したケースでは、
お客様数が10%減少して27となりました。
この数字に客単価20を掛けることで
売上は540万円となります。
この場合は、
お客様数だけが減少しているので、
その減少分に比例して
売上・変動費・粗利益も
一緒に減少します。
固定費は変わりませんから、
このときの営業利益は、
60万円から70%ダウンした
18万円となります。
お客様数が10%減少すると
営業利益を70%押し下げる
影響を与えることがわかります。
次に、②客単価が
10%減少したケースを見ていきます。
お客様数は変わらずに
10%の割引キャンペーンを行ったため、
単価が20から18に減少しました。
これはあくまでも
店頭で実施した値引きですから、
その商品をつくるために
かかった原価は変わりません。
売上は540万円と10%減少し、
原価は180万円、
粗利益は360万円となります。
先ほどと同じように
固定費は変わりませんから、
このときの営業利益は0円と
なってしまいます。
この店舗Aのケースでは、
客単価を10%減少すると
営業利益は100%ダウン。
ゼロになる
ことがわかります。
これらのように
売上が10%減少することで、
営業利益には大きな影響を
与えることがわかりました。
特に割引・値引きは
たった10%行うだけで、
営業利益がそれ以上に減る事実を
全社員が認識する必要があります。
『打つ手は無限』です。
値引き・割引の概念を頭から捨てて
数字を改善する取り組みをすると
決定することから全てははじまります。
売上が10%減ると
利益はゼロになる。
この事実を把握する。
★☆★今日の仕事ができる人の心得★☆★
【 商品価格 】
最初に売り出された価格が半値になる。
しばらくするとその8掛になり、
最後はさらに2割引になる。
100円の品が32円になっても
利益が出せる商品が生き残る。