未来に投資しない国・会社の行く末

金村
毎年数回海外視察に行く。その時に興味関心があるテーマは『未来投資』。今すぐ必要に迫られてはないけど、未来のためにやっていることがある。未来投資の温度差は、各国はもちろん、企業間でも大きな差があり、その差が未来の差となって現れる日が来る。

年々国際準備を下げる日本の教育環境

先月ある興味深い調査結果を目にした。

大学教育は世界51位の悲惨な結果

OECD(経済協力開発機構)が世界79の国と地域の15歳60万人を対象に科学、数学、読解力を測定した「PISA」と呼ばれる国際学力調査の結果だ。
日本は科学5位、数学6位とトップレベルながら、読解力が15位と前回より順位を7つ下げてしまったことに関心が集まった。ちなみに、2000年の調査において、日本は科学2位、数学1位、読解力8位という結果だったようだ。
日本人の読解力が低下した要因に関しては、ゲーム時間の増加などによる学習時間の減少、SNSの普及によるコミュニケーションの短文化、読解力を養う学校教育の問題などが指摘されている。
今回の国際学力調査のトップ3に注目すると、3つの部門とも1位が中国主要都市・省、2位はシンガポール、3位はマカオと、中国および中華系の健闘が目立っている。

管理職の国際経験は63位の最下位

他にも、世界的に著名なスイスのビジネススクール「IMD」が11月に発表した、世界63の国と地域を対象に行った「世界人材ランキング」において、昨年の29位から6つ順位を下げ、日本が35位という結果となった。
評価項目に注目すると、「人材への投資と開発」「海外や国内の人材を魅了する力」「人材を供給する力」という3点になっている。日本はそれぞれ30位、26位、49位となっている。
「人材への投資と開発」には教育投資のGDPに占める割合、教員と生徒の比率、「海外や国内の人材を魅了する力」には給与、生活の質、モチベーション、「人材を供給する力」には管理職の国際経験、理系の卒業生の割合、大学教育、言語スキル、そして先に述べた国際学力調査PISAなどが含まれている。
これらの項目の中でも目を見張るのが、日本の管理職の国際経験は63位(最下位)、言語スキルは62位という散々な結果になっている点だ。

未来に投資しない国・日本の末路

未来に消極的で今を迷走する国

このような現状の中、日本の未来が明るいわけがない。実際、初等教育から高等教育の公的支出が国内総生産に占める割合は、日本は2.9%と35か国中最下位となっている。(OECD・経済協力開発機構調査結果)OECD諸国平均は4.0%、EU23カ国平均は3.9%だった。
このようなデータを見ながら考えることは、未来に投資をしない国の行く末は暗いということ。たとえ、今は苦しかったとしても、明るい未来の兆しがあることで、今を乗り越えることができる。今も厳しく、未来も厳しければ、頑張りようもない。

中小企業経営でも消極的な未来投資

しかし、これは国に限ったことではない。中小企業の経営に至っても、未来を良くするための『未来投資』を、定期的にしっかりとしている会社はとても少ない。特に、設備ではなく、人材に対する未来投資にはかなり消極的だ。
教育とは、目に見えないものであること、そして、すぐに効果が出にくいために、後回しになりがちです。でも、資源国ではない日本が力を入れるべき場所は、人づくりしかないのではないだろうか。設備への投資は、1+1は2にしかなりませんが、人材への投資は、1+1がゼロにも、5にも、10にもなる。
未来投資にかける未来費用をしっかりとっている会社の未来は明るい。人財育成から広告宣伝費、設備投資に至るまでを毎年、計画的に行うことで、会社の未来は今よりもより豊かにすることができ、社員とその家族を守り続けることがはじめてできるのではないだろうか。

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この記事を書いた人

金村 秀一

金村 秀一

100年塾塾長・社長コンサルタント

社員数30人以下のヒト・モノ・カネの悩みを解決するための成功し続ける社長の経営塾”100年塾”を主宰。

経営塾”100年塾”は、飲食業界に関わらず、様々な業界の社長が全国各地から参加している。経営計画書・環境整備・斜めの関係という再現性の高い道具を使って、社員がイキイキと働きながら、社長の決定をすぐに実行する、高収益体質の会社づくりをサポート、生産性が高い強い経営ができる。