生産性は”時短”だけでは決して改善されないという事実

小さな会社が生産性を高めていくためには、幹部社員を中心に2%の効率的改善社長を先頭に2割の効果的改革の2つをバランスよく実施することが重要であることは前のブログでお伝えしました。

ここでは「効率的改善」にスポットを当てて、さらに深掘りしていきます。

私たち社長が、「生産性向上」という言葉を聞くと、「作業効率アップ」「各業務の時間短縮(時短)」などがイメージとして頭の中に浮かぶことが多くあります。

これまで30分かかっていたある業務を改善することで、25分で終えることができるようになったとします。一見、5分間の作業効率アップしたように感じるかもしれません。

このような文化がある会社では、他にも業務改善が進みトータルで30分の時間短縮できることもあります。

会社は基本的に成長し続けることを前提に事業をしています。つまり、業績が上がり続ける限り、業務の量は増え続けるという真実から目を背けてはいけません。

どんなに作業単位の時間を短くしたところで、業務量が増えれば労働時間は増え続けます。改善をしても、改善をしても、残業時間が変わらないと感じている会社は、この落とし穴にはまってしまっています。

そうです。時短による業務の改善だけでは生産性は改善されないのです。

生産性向上のための業務改善には2つのタイプがあります。

1つ目が処理高速改善タイプ。

エクセルなどで関数やピボットテーブルのスキルを身につけて、作業スピードをアップするといった、作業単位の所要時間を短くする、すなわち「時短」タイプです。

ところが、どんなに頑張って時短をしても、業務量が増えたらその効果は水の泡になります。

最初のうちは残業時間も減るなど一定の効果があったものの、2〜3ヶ月もすると元に戻ってしまうなんてことも起こります。

 

2つ目がプロセス改善タイプ。

業務全体のプロセスを俯瞰して見ることで、いらない業務をなくしたり、統合したり、順序を入れ替えたりするタイプです。

以下の業務改善の4原則を使って進めていきます。

Eliminate(排除する・なくす)
Combine(統合する)
Rearrange(順序を変える)
Simplify(単純化する)

このように今行なっている業務のプロセスを疑ってみることからはじまります。

時間はかかりますが、業務量の増加による労働時間の増加を抑えることできます。

処理高速改善タイプは即効性があり、その時点においての時短効果が目に見えてわかります。

しかし、人に仕事がつきやすく属人化するリスクが高いという特徴があります。さらに、結局はプロセス改善タイプに取り組まなければ、生産性は改善されることはありません。

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