生産性が低い会社の特徴は人に仕事がついている

そして最後のキーワードが「ダブルキャスト(多能工)」です。

生産性の高さと労働時間の長さには面白い相関関係があります。生産性が高い会社は労働時間が短く、生産性が低い会社は労働時間が長い。

生産性が低い会社で見られることが多い共通点として、仕事の単価が低く、粗利益が取りにくい構造になっていることが課題です。

粗利益が取れずに多くの社員数を抱え、人件費を捻出できない

↓ ↓ ↓

担当者当たりの業務量が増える

↓ ↓ ↓

結果、長時間の労働になる

という連鎖が起こっています。

生産性が異なる2つの会社が同じ額の粗利益を生み出そうとした場合、生産性が低い会社の方が労働時間は間違いなく長くなります。

担当業務が増え、労働時間が長くなるとその人にしかできない仕事が増えます。これは人に仕事がついている状態、すなわちその仕事がブラックボックス化しています。

ブラックボックス化することは、仕事の速度が上がり一見上手くいっているように感じます。

しかし、それを長い間続けることで、まるで長年パソコンを使っていたらキャッシュがパソコン内に溜まり動きが遅くなるように、余分な仕事が気づかないうちに増え生産性が下がりはじめる。

これを仕事メタボと呼んでいますが、ブラックボックス化のタチが悪いのはこの状況に陥っているにも関わらず、社員本人に自覚症状がないことと、それ以外の社員がその仕事ができないために、仕事を変えることができないことにあります。

結局は、何か事件や事故などのきっかけ待ちとなるケースが多い。すなわち生産性が高くない状態にもかかわらず打つべき手を先送りしてい流のです。

生産性が高い会社はダブルキャスト(多能工)に積極的に取り組んでいます。

ダブルキャストを進めるためには、まずマニュアルとチェックリストが必要です。この2つがあることで業務が平準化され安定する。

さらに個人の感覚で仕事を進めずに、複数の社員で仕事を進めることで、いらない作業や仕事が見つかりやすい。いらない仕事=やらなくてもいい仕事を整理する環境が整うことで、仕事メタボになることもなくなります。

さらに、一人の社員が3役、4役の仕事ができることで、労働時間が短くなっても仕事の稼働時間を増やすことができます。その結果、生産性を高くすることができます。

これまで説明してきたように、整理、整頓、ダブルキャストを進めることで、「効率的」な生産性は確実に高くなあります。

これらの取り組みが会社の文化や日頃の習慣になっている会社が生産性が高くなる理由でもあります。

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    この記事を書いた人

    金村 秀一

    100年塾塾長・社長コンサルタント

    社員数30人以下のヒト・モノ・カネの悩みを解決するための成功し続ける社長の経営塾”100年塾”を主宰。

    経営塾”100年塾”は、飲食業界に関わらず、様々な業界の社長が全国各地から参加している。経営計画書・環境整備・斜めの関係という再現性の高い道具を使って、社員がイキイキと働きながら、社長の決定をすぐに実行する、高収益体質の会社づくりをサポート、生産性が高い強い経営ができる。