合同勉強会2019
成功し続ける社長の経営塾『100年塾』では、真似る環境をとても重要視しています。
そのため、年に6回開催される塾生企業をベンチマーキングするTTPツアーズを開催しています。
そして、毎年6月には合同勉強会という形で、塾生以外の企業を訪問して視察・勉強をさせてもらっています。
今回は、社員の頑張りもあり、あの36年間連続1位を獲得された予約の取れない宿、和倉温泉・加賀屋さまにお伺いして、考え方や取り組まれていることなどを、塾生と一緒に学ばさせて頂きました。
和倉温泉・加賀屋
和倉温泉・加賀屋の歴史は古く、日本で初めて世界農業遺産に認定された石川県能登半島で、創業112年目もの間、多くの旅人を迎えてきた名旅館です。
加賀屋の流儀・加賀屋イズムを学ぶ
第1部では、加賀屋の人事部の方にお願いして、まずは座学で加賀屋の流儀・イズムを講義して頂きました。
北は北海道、南は広島から参加されている社長たち。
学ぶ姿勢の熱心さは、前から席が埋まっていったことからも伺えます。
加賀屋でやられていることは『アタリマエの徹底』に尽きると感じました。
特別な高額なハードの投資に頼るわけでもなく、ITツールなどを駆使してお客様満足度を高めているわけでもありません。
圧倒的なアタリマエの徹底を人の教育を通じて、時間をかけて行なっていることがわかります。
最近はベンチマーキングに行くと、IT化した社内や利益の再投資で成功している環境などを多く見ます。
でも、それらは社員数の少ない小さな会社では、なかなか真似ることができません。
でも、今回の講義では、アタリマエの徹底がお客様満足をどれだけ高めているのかを知ることができた貴重な時間となりました。
加賀屋・館内視察
第1部の講義が終了したら、休憩も取らずにそのまま館内視察へ。
平成元年に作られたスケールの違う設備を解説して頂きながら見学させて頂きました。
スケールの大きさね『へぇー』『ほぉー』などの社長たちの声も。
今ある資産を最大化する経営をしていること、勉強になりました。
館内の随所にある歴史的な品々も詳しく説明して頂けてました。
歴史とはプライスレスであることを改めて感じた時間でした。
研修終了→部屋移動
研修を終了して会議室を出ると、窓の外で何かをやっています。
そうです。加賀屋恒例のお出迎えの時間だったようです。
部屋もお気遣いをいただきアップグレードされ、最高の見渡しの部屋でした。
部屋に到着すると、中居さんがお抹茶を出してくれました。
ひとりひとりバラバラに部屋入りするお客様のタイミングに合わせて、ひとつひとつ持ってきてくれました。
もちろんベンチマーキングできている社長たちは貪欲です。
お風呂の時間も忘れて、中居さんに質問攻めです(笑)
おかげで、講義で聞いた内容が現場ではどのように活かされているのかを知ることができました。
加賀屋で実際に体験できた気づき
自分で気づいたことはもちろん、参加者からもヒアリングをして驚いた気づきが19個集まりました。
その中のいくつかをご紹介します。
情報の共有はポケベル
中居さんが部屋でお茶を出してくれているときに、『館内の急ぎの情報共有はどうしているんですか?』と質問すると、『これを使ってます』とおもむろに帯の中から出てきたのが、なんとポケベル!
これには、良い意味で愕然としました。
過去の歴史の産物となっているはずのポケベルさえも、使い方を変えれば経営の道具にできることに。
『打つ手は無限』であることを改めて痛感させられました。
このポケベルの生産性は高く、情報は受信をした人が動ければよく、返信する作業・手間・時間さえ排除していることがわかります。
情報は多ければ良いというものではなく、適切な情報を、適切な人が、適切なタイミングで受ければ、より良い結果に最短で結びつきます。
全ての対応が圧倒的に早い
当日は30人のグループで、しかもタイムスケジュール通りに動いていたこともあり、時間はとても貴重でした。
でも、加賀屋の時間軸は、私たちのそれを上回っていました。
チェックインでお手間をとらせないように、チェックインをせずに部屋に行けるようになっていること。
何か質問や無理をお願いしても、その回答が圧倒的なスピードで来ること。
部屋の鍵を忘れたなどのトラブル対応も、マスターキーの速さは驚くばかりでした。
このスピードを個人の能力に依存することなく、組織で、仕組みで解決している部分もさすがでした。
お客様あいさつのクオリティーの高さ
午前中の講演からも、どなたかが宴会の途中にご挨拶に来ることは想像が付いていました。
宴会がスタートして30分ほどを過ぎたところで、支配人がお越しになりました。
最初は立って話をされていて、ここまでは全て想定内。
話も中頃になること、急に支配人が膝まづかれると、周りのスタッフも全員が同じ姿勢に。
『目には見えない気持ちの部分でのおもてなし、姿勢、気持ちを形にするとは、こういうことなんだ』
と、それを見た社長たちも感銘するほど、素晴らしい経験をさせて頂きました。
合同勉強会・懇親会へ
今回の合同勉強会は、加賀屋ということもあり宿泊することに。そして、いざ宴会がスタートしました。
今日の感想や経営談義を楽しみながら、おかげさまで宴会も大いに盛り上がりました。
宴会も中盤に差し掛かると、結婚25周年の銀婚式を迎えた社長夫妻のミニサプライズも行われました!
サプライズを見ている他の社長たちは、25周年の仲の良い二人を羨ましそうに見ていました(笑)
25周年の銀婚式を迎えた仲の良い二人は、何をするときも一緒で本当に仲が良い。
お昼を食べ終わった後の1枚。
懐かしいインベーダーゲームでも、旦那が頑張り、妻がしっかりサポート。さすがです!
当日会場に来てくれた神父さんが『マトリックスにしか見えない』というオチもあるなか、無事に銀婚式のサプライズが終了しました!
恒例の朝ラン@加賀屋
夜、どれだけ盛り上がっても、朝は朝。
自分の健康を整えるのも立派な社長の仕事です。
というわけで、たくさんの社長たちが和倉温泉駅までの往復5Kmを朝ラン。
今回は、かなりゆっくりなペースでしたが、これだけの人数が朝6時から一緒に走れたことに感謝しています!
お客様の声
合同勉強会に参加された社長たちの感想をいくつかご紹介します。
36年間1位を保持してきた理由の一部が分かりました。会社の規模は関係ない。本質はやはりお客様第一主義。その考えを浸透させる仕組みが実行させる仕組みは、100年塾と変わらないことがわかりました。後は、それを社長がどれだけ徹底的に実行することができるか。つまり凡事一流までできるか。大変勉強になりました。ありがとうございます。
様々な仕掛け、仕組みによって、会社の大切な想い、経営理念、方針、価値を伝え続けていくからこそ、長きにわたりトップに君臨し続けられるのではないだろうか。歴史や伝統は、現在の評価に満足せずに常に改善を目指す姿勢には、素直に感心し真似しなければならないと感じた。満たされる事は常にない。かけているピースを埋めていく、ピースを探し続けていくことこそが、会社経営、そして、永続的に発展し続けていく1番の近道の原理原則であることに気づきました。本日は、ありがとうございます。
本日は合同勉強会に参加させていただきありがとうございました。隅々まで行き届いた施設で、さらに豪華な美術品に圧倒されました。加賀屋と言うブランドを残すためではなく、本来のあり方を守るために様々な努力を怠らず、未来に向けていく印象が見受けられました。スタッフとも経営者が直接指導、教育していることにも大変驚きました。
失敗を糧におもてなし力を磨き続けることで、お客様を最優先に、お客様のために、あるべき姿を考えていることが大切。日頃100年塾で教わっている『真似する』『代替案を用意する』『アタリマエを続ける』『誰でもできるようにする』ことを徹底していることに、改めて良い企業は良い習慣を続けていることを再確認しました。やはり気づくことが大事で、感性を磨くことが成長につながるのだと思いました。
加賀屋での合同勉強会を開催していただきありがとうございました。現在弊社が取り組んでいる行動と加賀屋の考え方がシンクロし、スタッフ一同共感できたと思います。今回は男性スタッフと参加させていただきましたが、いつもより前向きな姿勢で受講しており、とても参考になりました。あの加賀屋でも、小さなことをコツコツ積み重ねることを大切にして、努力していらっしゃいました。マニュアル、チェックリストが徹底され、常にお客様へのおもてなしが全ての根幹でした。大変勉強になりました。すぐに真似します。
素敵なベンチマーキングを企画してくださりありがとうございました。洗練されて進化し続けているというのが一番の印象的でした。各社員の意識だけではなく、それを回す仕組みができている。100年塾で教わっている機能が社内にある。そんな感じの印象を受けました。また幹がしっかりしている会社だとも感じました。だから社員もブレない。社員の方から『捨てることの決断』と言う言葉が出るとは思いませんでした。そういえば金村さんもブレていないですよね。
非現実の世界、規模の大きさの違いから、小さな会社が真似できるところはあるのかと思いましたが、一つ一つ丁寧な仕事、お客様の声をもとに作り上げられたルール、これならばできる!こんな基本がきちんとできていないと自分の会社のことを改めて改善のしがいがある可能性がたくさんあるなと思いました。仕組み作りには時間がかかるけれど、一つ一つコツコツとやることが大切だと思いました。経営のお話より、接客のお話なら、会社に持ち帰りすぐに社員に話せると思います。
まとめ
『誰にでもできることを、誰にもできないほどのレベルでやること』
社員数の少ない小さな会社は、これにこだわり自社のブランドを高める必要があると、100年塾では伝えています。
そんな『凡事一流』の行き着く先には、どんな会社の未来が待っているかを、今回の加賀屋から通じて垣間見れたのではないでしょうか。
会社に足りないことは、実は素晴らしい商品・サービスでもなく、アタリマエのことを徹底的にできる環境が整っていないことではないでしょうか。
『地味な微差が派手な大差を生む』
この言葉を実際に感じ、体験できた良い機会に今回の合同勉強会がなったのなら何よりです。
遠方からご参加いただきありがとうございました!