活伊勢海老でランチェスター

錦糸町に海賊という炉端焼きのお店がある。

錦糸町唯一の炉端焼き店で、新鮮な魚介類を中心に提供している。

店内は昭和の雰囲気が感じられる歴史ある老舗だ。

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この海賊で面白い取り組みをしている。

それは常連のお客様に対して『原価メニュー』を提供していること。

ここでいう『原価メニュー』とは、

会員限定のスペシャルメニューで、

お店側の儲けなしで原価で提供するというもの。

お店側も徹底して良いものを選んで週替わりでメニュー内容も変えている。

これまでも鮮度抜群のきんきをはじめ、

大ぶりのさざえのつぼ焼き、脂ののった本気の本鮪など、

原価じゃなかったらいくらかかるんだろうという代物ばかりを準備している。

そして今回はなんと”伊勢海老”だ。しかも普通の伊勢海老ではない。

伊勢海老は安定した品質確保ができる和歌山産。

サイズは300gを超える大ぶりサイズだ。

しかもこの伊勢海老、生きている状態で仕入れているため、

調理方法が選ぶことができる。

焼きはもちろん、刺身でも、揚げでも、なんでもだという。

この伊勢海老が食べられるのは今週の日曜日までのようだ。

これだけ大きなサイズの伊勢海老が税込で3,200円とは格安だ。

他のお店だったら10,000円はするところだ。

このお店の素晴らしいところは、

お店こそは歴史があり、設備もかなり古くなっているが、

社長が勉強熱心で店舗で取り組んでいることは最先端なところ。

聞いたところによると、常連様用の今回の原価メニューも

しっかりとランチェスターの法則に従ってやっているらしい。

ここでのランチェスターの法則の解説は割愛するが、

これだけ世の中の変化が早いこの時代に、

弱者としてどのように生き残っていくのかというもの。

本当は海賊の社長は、新規顧客開拓のために広告を考えていたようだ。

しかし、スマホやYouTubeなどお客様の視線が分散している中

どこに広告を出すことでリターンがはっきり出るかがわからないのが

東京での飲食業界の現状だ。

リターンが不確かな広告に費用を使うのであれば、

海賊を支えてくれている常連様に本気の料理を提供しよう。

しかも、原価で儲けなしで提供しようとはじまった。

ランチェスターでいうAaの重要な常連様に対して、

徹底してえこひいきをするというお店の方針だ。

アナログでお客様にえこひいきできているのは理由がある。

1つ目の理由が、海賊オリジナルの会員システムがあることだ。

最初はレギュラーカードからはじまり、来店回数が増えることで

シルバーカード、ゴールドカードにランクアップしてく。

多くの飲食店で会員システムが機能していない。

高いシステムを導入して、上手く使えていないお店が多い中、

このようなアナログの会員システムが機能している会社は、

とても珍しい。

これを可能にしているのが、

2つ目の理由でもある社員教育の徹底だ。

炉端焼き海賊では、社員教育を徹底している。

お店に食べにいくとちょくちょくスタッフが研修ということで抜けている。

そもそも研修・教育とは今のためにやるのではなく未来のためにやるもの。

社長が社員とお店の未来をきちんと考えている証拠とも言える。

このように教育された社員だからこそ、

会員システムも高額なシステムを導入しなくても

アナデジ(アナログ+デジタル)のシステムで運用できている。

この2つが理由が、原価メニューが機能し評価されいてる理由だ。

新規のお客様だけへの割引や、ハッピーアワーなどの

短期的な新規のお客様に対する割引が多いのがこの業界の特徴。

その中で自店のお客様層を分析して、

お客様の層に合わせた販売・集客戦略の手を打っていく。

これが倒産率が他の業界よりも圧倒的に高いこの飲食業界で

炉端焼きとして先代の昭和からずっと続いている理由だろう。

『商売の原理原則を徹底している』

これが私が炉端焼き海賊を見ていて感じることだ。

派手さはないけど、既存のお客様に対して真摯に商売をしている。

また時間を見つけて足を運んで見たいと思えるお店だ。

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