銀行訪問の正しいやり方【8】

取引のない新規銀行が『御社に融資したい』と飛び込み営業に来ることがある。

このとき『うちはすでに◯◯銀行と付き合いがあるので、新規は考えていません』と追い返してはいけない。電話のアポイントも同じです。冷たく電話を切ってしまうのは無知の極み。

飛び込み営業といっても『たまたま飛び込んでくる』わけではない。銀行には、早期退職した元支店長経験者などで構成された調査セクションがあり、『この会社なら大丈夫そうだ」と調べた上で飛び込んできている。ですから、必ず面会すること、席につくこと。最初に面会するのは、経理担当者でも構わない。

ウエルカムの気持ちで三顧の礼をもって迎え入れ、コーヒーやお茶を出してもてなす。そして、一通り話を終えたら、最後に『融資の提案書』をお願いする。提案書には、金融機関名、融資額、期間、金利、担保などの条件、月々の返済額が具体的な数字で書いてあれば十分である。

取引のある金融機関に融資を申請する際に、この提案書を添付する。『他行が貸す』ということは『貸しても大丈夫な会社』というお墨付きとなる。従って審査部員の迷いも晴れて、『貸そう』と決める。他行が貸すつもりなのに自行が貸し渋れば、お客様に逃げられてしまうからである。

提案書を添付すると、融資が降りるばかりか『有利な融資条件』が引き出せることがある。新規銀行は『ぜひ取引を開始したい』という思いから金利を下げてくる。それに対抗するには、『他校に奪われないよう、同じ金利か、下げた金利で融資しよう』と考えるのが人間心理。

新規の銀行と従来の銀行を競わせることで、自社に有利な取引を引き出せる。

銀行の支店にはノルマがあり、成績に応じてS、A、B、C、Dと本店に評価されている。成績を上げるためにも貸せるものなら貸したい。本店に稟議を通したい。だから『他行の提案書』は本店の審査部を説得する最良の資料となる。『他行の提案書』は喜ばれることはあっても、嫌がられることはない。銀行員は、基本的には『お金を貸したい』と考えている。貸さなければ、成績が上がらないからだ。

従って社長は、稟議が通りやすくなるように支店長(担当者)を応援する。借り入れのために作った資料は都合よく『作文』できるため信用されにくい。だから『他行の提案書』や『お客様からの注文書のコピー』など、説得力のある資料を添付する。

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この記事を書いた人

金村 秀一

金村 秀一

100年塾塾長・社長コンサルタント

社員数30人以下のヒト・モノ・カネの悩みを解決するための成功し続ける社長の経営塾”100年塾”を主宰。

経営塾”100年塾”は、飲食業界に関わらず、様々な業界の社長が全国各地から参加している。経営計画書・環境整備・斜めの関係という再現性の高い道具を使って、社員がイキイキと働きながら、社長の決定をすぐに実行する、高収益体質の会社づくりをサポート、生産性が高い強い経営ができる。