金村 秀一 
評判よりも実績が重要である理由
アトツギ社長として就任したばかりの頃、多くの人が「社員からどう思われているか」を気にしがちです。しかし、それは本質的な問題ではありません。真に重要なのは、社長自身が率先して行動し、会社の成長と社員の幸福のために尽力することです。
1. 社員の本音：
社員がアトツギ社長に対して抱く本当の関心は、「この人は会社をきちんと運営できるのか」「これまで通りの待遇を維持してくれるのか」といった点です。単に好印象を与えようとしても、それだけでは信頼は得られません。
2. 偽りの姿勢の危険性：
良い面だけを見せようとすれば、必然的に欠点や弱みを隠すことになります。しかし、そのような態度は長続きせず、最終的には「嘘つき」というレッテルを貼られかねません。
3. 実績こそが信頼の源：
真の信頼と尊敬は、具体的な成果から生まれます。業績向上や待遇改善を実現できれば、自然と社員からの評価は上がります。
先頭に立って人一倍汗をかく
アトツギ社長として、即座に目に見える成果を上げることは難しいかもしれません。しかし、そのような状況下でも取れる行動があります。それは「人一倍汗をかく」ことです。
具体的には：
▷朝は社内の誰よりも早く会社に出勤する
▷困難な交渉や厄介な問題に自ら率先して取り組む
▷現場に足を運び、社員と同じ目線で課題を理解する
▷会社の将来ビジョンを明確に示し、その実現に向けて奔走する
このような姿勢を示すことで、社員たちに「この社長は本気で会社のために尽力している」というメッセージを伝えることができます。
私自身の経験からも、社員からの信頼は、彼らに気を遣うことよりも、自らが率先して汗をかき、実績を積み重ねることで得られます。
新任社長の真の役割は、行動で示すこと
結局のところ、アトツギ社長が心がけるべきは「社員によく思われよう」とすることではありません。むしろ、自らが会社発展の原動力となり、社員の模範となるべく行動することです。
実力も実績もまだない段階では、誰よりも熱心に、誰よりも真摯に仕事に取り組む姿勢を示すことが最も重要です。それこそが、アトツギ社長が社員の信頼を得るための唯一の道なのです。
社長という立場に就いたからこそ、より一層の努力と献身が求められます。その姿勢が、やがて会社全体の成長と発展につながり、結果として社員からの信頼と尊敬を勝ち得ることになるのです。
評判を気にするよりも、まずは自らが率先して汗をかき、行動で示すことが、真のリーダーシップの第一歩となるのです。
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