同じことを繰り返すことで満足度は上がる

ものごとが上手くなるためには、コツはないけど原理原則がある。その原理原則も難しいことは一切なく、至ってシンプルなものだ。でも、これを知っていると知らないのとでは大きな差が生まれる。

その原理原則とは、『同じことを繰り返す』『みんなが知っていることを繰り返す』ことだ。

私が主宰している経営塾『100年塾』では、プログラムの一環として合宿の参加者全員でモノマネショーを観に行く。毎年毎年(私は講師の関係上年間3回)、同じお店に足繁く通っている。参加者からは『今年も同じ店?』と言われることもあるが、遊びで行っているわけではないので同じ店に通う。

みなさんは、日本のモノマネショーではなく、海外のモノマネショーを観たことがあるだろうか。私自身、2回観た経験がある。ショーの時間はどちらもほぼ変わらない。やっている内容が違うだけだ。しかし、満足度は大きく変わり、もう一度行って観たいとは思わなかった。

モノマネショーは有名人(誰もが知っている)のモノマネをするから面白くなる。歌まねや顔真似、デフォルメして誇張したりして、お客様の笑いを誘っている。そもそもの大前提が『その有名人を知っているか』ということになる。

誰もがみんな知っている人をモノマネすることで、ショーは盛り上がりをみせる。似ているとか、似ていないとか、確かにとか、いろいろな反応が生まれる。みんなが知っている人という前提条件が満たされることで、お客様の満足度が上がる。

逆に考えると、ショーのターゲットにしているお客様層が、知っているであろう有名人のモノマネをする必要があるということだ。最近でいえば、◯◯B48の誰かとか、乃木坂46の誰かとか言われても、私は全くわからないので笑えない。『なんとなく綺麗な子が出てきたなぁ』と思うだけだ。

モノマネショーだけではなく、私たちの仕事でも同じことが言える。お客様が今、必要としていない、さらに、今までに聞いたこともない商品・サービスは、攻めの経費が豊富でない小さな会社にとっては、お客様から高い満足度を得ることはできない。詳しく説明されたところで、まだ顕在化していないこともあり、必要なのかどうかもはっきりしない。

それよりも、誰でも知っている商品・サービスにほんの少しの変化(マイナーチェンジ)を加えた方が、お客様にもイメージが湧き、『試してみようか』という気持ちにもなりやすい。さらにこのマイナーチェンジをお客様の声から拾って行うことで、お客様の満足度もかなり高くなり、お客様からの評価も高くなる。

革命的な発明などは小さな会社には必要ない。『誰もがみんな知っている』という前提条件を大切にすること。その誰もが知っていることを、ほかの会社よりまるで痒い所に手が届くように少しだけバージョンアップさせる。この繰り返しこそが、最小限の労力で最大の成果を上げる原理原則と言える。

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    この記事を書いた人

    金村 秀一

    100年塾塾長・社長コンサルタント

    社員数30人以下のヒト・モノ・カネの悩みを解決するための成功し続ける社長の経営塾”100年塾”を主宰。

    経営塾”100年塾”は、飲食業界に関わらず、様々な業界の社長が全国各地から参加している。経営計画書・環境整備・斜めの関係という再現性の高い道具を使って、社員がイキイキと働きながら、社長の決定をすぐに実行する、高収益体質の会社づくりをサポート、生産性が高い強い経営ができる。