業務を中断させる原因を仕組みで改善する

生産性が低い会社の中には、様々なオブストラクション(妨害・横槍)が存在している。

「配送内容をチェックして欲しいのですが、、、」
「○○の件で、相談したいことがあるんですが、、、」
「○○を発注したいんですけど、どのようにすればいいですか?」

社員同士のこのような相談事は、どこの会社でも常に社内で起っています。

このような相談事は、新人や経験が浅い(未知)社員から幹部や経験が豊富な(既知)社員に対して行われます。もちろん仕事ですから、その場合は教えてあげる必要があります。

しかし、小さな会社では幹部社員と言えどもマネージャー専属ではなく、プレイヤーとして動いている人がほとんどです。そのために、自分の業務も高速でこなしながら、部下の相談にも回答していくという器用さが必要になります。

小さな会社には優秀な社員は入社してくることはありませんから、結局未知の社員から既知の社員への質問が、幹部や経験豊かな社員の時間を一時中断させることになるのです。

幹部社員や経験豊かな社員が、本来やるべき仕事に集中している状態を、高速道路を走っている車と考えてみましょう。

高速道路を走っている間は、信号などで止まることも、渋滞なども起こらないので、本来やるべき仕事に集中をしてスピード感を持って進めることができます。

朝早く出勤して誰もいないオフィスで仕事をしたり、カフェなどで仕事をすると仕事がはかどる経験がある人は、まさに高速道路を走っている状態です。そのような環境で仕事をすることで、よりパフォーマンスが高い状態で本来やるべき仕事を進められます。

この高速道路を走っている時に、オブストラクション(妨害・横槍)が入ることで、その車は一度高速を降り一般道を走る必要があります。

相談してきた社員のレベルに合わせて低速で走りながら、オブストラクションを解決します。目の前のオブストラクションが解決すると、また高速道路に乗り高速で車を走らせます。

低速と高速を繰り返すことは非常に効率が悪い。しかし、悪いとわかっていてもなぜかオブストラクションに対応してしまいます。一体それはなぜでしょうか?

本来の仕事であり、大事な仕事を進めなければいけないとはわかりつつ、飛び込んできたオブストラクション(妨害・横槍)の対応を優先する。

すると、相手から感謝され、「仕事をしている感」を生み、快楽さえ生まれる。しかし、気がつけば、本来やるべき仕事が全く進んでいない。

本来やるべき重要な仕事とは、手間と時間がかかる仕事でなかなか手応えをすぐには感じられません。目に見えた成果が出て、周りから認められるには数ヶ月、時には1年もの時間がかかることもあります。

このように本来やるべき重要な仕事とは「仕事をしている感」が生まれにくいこともあり、目先の仕事に対応したがってしまうのです。

人間とはそもそも目先の快楽を求めたがる動物です。目先に飛び込んできたオブストラクションに対応したがる動物です。

この真理を社長が認識し、それでも生産性を高めたいのであれば、社長はこのようなオブストラクションを整頓する仕組みを社内に導入する必要があります。

ウィルウェイでは2つの仕組みを使って、このオブストラクションを回避しています。

まず1つ目の仕組みが、部下から上司への相談はハドルタイムという仕組みを導入しています。

ハドルという言葉の語源は、アメリカンフットボールで次のプレーを決めるフィールド内で作戦会議からきています。実際のアメリカンフットボールを見てみると、とても短い時間(数秒〜十数秒)でハドルを組んでいます。

このハドルと同様に、部下から上司への相談は1日2回。1回につき15分間というルールがハドルタイムにあります。

部下はもちろん仕事をしているとわからないことが出てきます。でも、出てくるたびに質問されていては、上司はたまったものではありません。

そこで、わからないことをある程度まとめて、上司にお伺いを立てて、上司の時間軸で15分間、まとめられた質問に答えていきます。

「部下はわからないことがあると仕事が進まないのでは?」という質問も聞きます。

しかし、部下がやっている仕事と上司がやっている仕事、どちらが重要な仕事をしているかといえば答えは明白です。ですから、あくまで上司の時間軸で進めることが大切になります。

そして、もう1つの仕組みがエクスプレスタイム

これは本人が集中して仕事がしたい時に、周りにエクスプレスタイムの公表をして仕事をする仕組み。1回あたり最大60分間。

エクスプレスタイム中は、かかってきた電話も繋がない、LINEもチェックしない、もちろん、部下からのハドルタイムなども申請されません。文字通り、自分が本来やるべき仕事に集中をして高速で処理する時間です。

周りの社員への周知は2つの方法を使います。1つは社内全体LINEで「エクスプレスタイム入ります。12:45→13:45。」と告知をする。

そしてもう1つは、エクスプレスタイム中のPOPを立てて仕事をする。この2つの告知があることで、周りの社員も電話対応や相談などはその時間を避けるように協力します。

このような仕組みを導入することで、仕事にメリハリをつけ、時間には色があることを知ってもらいます。

知った以上は、より生産性が高い会社文化のために実行することです。実行することで、これまでかかっていた時間が嘘のように短縮され、新たな時間が生まれます。

その時間を人とのコミュニケーションで使うことで、本来であればメリハリをつけてギスギスしがちな社内も、より良い雰囲気になっていきます。

この記事を書いた人

金村 秀一

金村 秀一

100年塾塾長・社長コンサルタント

社員数30人以下のヒト・モノ・カネの悩みを解決するための成功し続ける社長の経営塾”100年塾”を主宰。

経営塾”100年塾”は、飲食業界に関わらず、様々な業界の社長が全国各地から参加している。経営計画書・環境整備・斜めの関係という再現性の高い道具を使って、社員がイキイキと働きながら、社長の決定をすぐに実行する、高収益体質の会社づくりをサポート、生産性が高い強い経営ができる。

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