週末に社長仲間のお父さんが亡くなられたのでお通夜に出席した。
享年81歳。
生前、100年塾のTTPツアーズにも顔を出して頂き、挨拶をさせてもらった。
第一印象としては、その世代の割には身長も高く、大きな存在感を感じた。
表情は、自分で立ち上げ息子に引き継いだお店に、
全国各地からたくさんの社長たちが見学しにきてくれている光景を見て、
喜んでくれているかのように目じりも緩んだ笑顔だったのを覚えている。
今思えば、この時わざわざ足を運んでくれたのも、
虫の知らせだったのかもしれない。
事業はしっかり息子である社長に引き継がれた。
一族という血は、しっかり孫の代まで引き継がれた。
引き継ぐ、継承されることは、次の世代に可能性を広げることだ。
多くの中小企業の経営サポートをさせて頂いている。
創業社長をサポートさせて頂く機会も多いが、
2代目・3代目などをサポートさせて頂くことが多くある。
その時には、
創業からの会社の歴史やこれまでの経緯などをしっかり聞かせてもらう。
創業当時の事業をそのまま引き継いでいることは稀で、
ほとんどの会社は商品・サービスをシフトさせながら
現在も事業をしていることがわかる。
ある会社では『新社長は新しい事業を新たにつくる』ことが
代々の言い伝えと話していた創業100年を迎える社長が話しをしていた。
話を聞いた時も、年齢が60を超えているのにも関わらずに、
次の事業のために資格を取ろうと熱心に勉強されていた。
このように、先代からの言い伝えをこれまで代々の社長が実行し、
会社の柱となる事業をつくったことで
タクシーに会社名を言えば行き先がわかるほど、
地域の名士にまでなっている会社もある。
もちろん、会社の財務体質、業績が手堅いことはいうまでもない。
大きな成功、大きな歴史とは、継承されることでその可能性を増す。
自分だけでは成し得なかったことが、その熱い想いを伝え続ける、
形に残すことで、次の世代が形を変えながら現実にする。
人間の存在というものは、
一人ではとても小さいものだとつくづく感じる。
多くの人が関わることで、
到底一人では成し得なかったことを実現することができる。
これからの時代、残業問題などの雇用問題は
さらに厳しくなることが予想される。
しかし、自分の想いをカタチにするためには、
どうしても同志の力が必要となる。
これを覚悟の上で、変化が早く厳しい時代の変化に立ち向かい、
何かを成し遂げようと頑張っている人を、
人は応援したくなるのではないだろうか。
創業である先代の存在、言葉、振る舞い、思想etcなどは、
しっかりと現社長に引き継がれています。
先代の残してくれた目に見える資産に甘えるのではなく、
受け継いだ目に見えないそれら経験や知恵を財産に、
世の中になくてはならない存在に必ずなってくれるはずです。
最後に。
社長人生の中でのこれまでの数え切れないほどの
ご苦労、本当にお疲れさまでした。
どうぞ安らかな旅立ちでありますよう、心からお祈りいたします。
ありがとうございました。