先日あるミーティングに誘われて参加させてもらった時に
世の中の社長たちはいろいろなセミナーなどに参加をして
いつも勉強しているものなんだなぁということに気づく。
30代半ばまでの自分も同じようなことを実はしていた。
勉強熱心はとてもいいことなのだが、
上手く以上ノウハウや情報を求めて
海のものとも山のものともわからないセミナーに参加。
もちろん講師はその分野のプロなのだから、
良い話を聞くことは毎回できる。
しかし、良い話を聞いたら実践する必要がある。
まずは、自分自身で実践する。
可能であれば習慣になるまでじっくり続ける。
自分だけ成長しても会社は決してよくならない。
自分ができるようになったことを社員にも教え、
社内でも習慣になるまで継続・浸透させる必要がある。
ここまでいくことができると大きな成果が生まれる。
しかし、セミナーなどで学んだ知識は、
この最終段階までいくことはほとんど少ない。
なぜなら、最終段階(成果が生まれる)まで行く過程で
必ず、上手くいかないことや障害が現れるからだ。
その都度その障害を乗り越えて行く必要がある。
だが、セミナーで学んだことはあくまでも知識。
知識だけではイレギュラーな障害を乗り切ることは難しい。
乗り越えるためには、体験者の声(経験値)が必要だからだ。
IT・システム用語で『Garbage In,Garbage Out』という言葉がある。
直訳すると『ゴミを入れても、ゴミが出てくるだけ』ということ。
セミナーなどで大量の知識を入手しても、
ゴミの(成果が出ない)情報を入れれば、
ゴミしか出てこないという意味。
これは料理のについても同じことが言えて、
美味しい素材であれば、シンプルな料理でも美味しいものができあがる。
でも、素材に何があれば、どれだけ腕のいいシェフにかかっても
美味しい料理ができあがることは難しい。
では、ゴミ(成果が出ない)ではない
今後積極的に増やしたほうがいい情報とはどんなものだろうか?
それは体験からの学びだ。
単なる知識は非常に断片的なことが多く、情報量も薄い。
逆に実体験からの学びの情報量が多く、
その過程で起こった障害にどのように対応したかなど
話の内容は体全体・五感を通じて体験した内容に及ぶ。
ある程度の知識に大量の体験が加わることで
障害を乗り越えるために欠かせない知恵が生まれる。
この知恵にこそ価値がある。
そのためには大量の体験が必要となるわけだ。
ここで重要なことは”体験”ではなく”大量の体験”である。
”大量の体験”を増やすためには実際何をすればいいのか?
それは以下の3つの学び(情報)を圧倒的に増やすことだ。
①自分の体験からの学び
②他人の体験からの学び
③良書からの学び
①は、知っている(知識)だけでは今の時代意味がない。
パソコンで調べればいくらでも知識は調べられる。
知っているから、やってみること(実践)で
体験から多くのことが学べる。
文字通り身についた状態と言える。
でも①だけでは自分の時間にも限界がある。
だから②を使って”大量の体験”談を増やす必要がある。
僕自身、月間を通じて10日間ほどは、
ランチや夜の会食を通じて積極的に体験共有の時間を使っている。
初対面の人よりも、気心知れた人の方がより深い話が聞ける。
”知ってる”ことよりも”やってみた”ことに焦点を当てている。
さらに”大量の体験”を増やすために③をフル活用している。
僕自身4冊の出版をしているからわかるが、
書籍とは簡単に出版することはなかなかできない。
出版社が回収できるかもわからない費用を投じて出版するため、
出版社も慎重に著者を探し、何度も校正を行い、
やっとの想いで1冊の本ができあがる。
出版をするということはこれだけハードルが高い。
そのために1冊約200ページ前後に書かれている内容も
必然的に著者の体験談を中心とした価値ある内容が
書かれていることが多いからだ。
だから僕自身、年間で200冊ほどの書籍を読むのは
著者の体験からくる知恵を借りるためでもある。
これら3つの情報を増やすように心がけている。
知識だけで解決できることは少ない。
そこに体験からくる知恵が加わることで、
ほとんどの障害は乗り越えることができる。
”知っている”より”やってみた”に価値がある。
これが体験は知識よりも勝る理由である。