ある社長からのご経営相談。
金村さん、いつもメルマガ楽しく読ませてもらっています。金曜日のボイスマガジンは内容以上に金村さんの人柄が伝わってくる感じで楽しく聞いています。ひとつご相談がありメールさせていただきました。
うちも金村さんが話していたクラウド会計を導入するために、税理士の先生に相談したところ「まだうちでは対応していない」と言われてしまいました。そのためにクラウド会計の導入を諦めようかどうか迷っています。どうするべきだと思いますか?
ご相談ありがとうございます。
クラウド会計のことをメルマガやブログでアップしてから同じような相談をよく受けます。「まだまだ意外と多いものだなぁ」という感想を持ちます。
先日北海道の塾生企業にクラウド会計を導入するときに担当者から聞いた話だと、クラウド会計を推進している税理士・会計士は10%程度にとどまり、残りの90%はまだ静観していることを聞きました。この数字は北海道での数字ですから、東京ではこの3倍あたりの70%程度が静観と考えていいのではないでしょうか。
税理士・会計士の方は静観していても、クラウド会計を導入した中小企業の満足度はかなり高いのが現状です。ある社長から「満足度が高いレベルではなくこれは革命だ」とまで言われたほど。北海道のその支店でも月間でかなりの社数がクラウド会計に移行しているという話を聞くと、時代の流れは確実にそちらにあると考えて間違いないでしょう。
私が冒頭で「まだまだ意外と多いものだなぁ」と書いたのには理由があります。
私の父も昔会社の経営をしていました。経営の中で重要な意思決定が必要になったときは必ず、顧問の税理士の先生に相談しに行きました。そして、その時に先生が「ダメ」と言ったらやらない、「いいんじゃない」と言われたら実行するという経営をしていました。
このようなことを過去に経験していることもあり、私自身は創業してから今のベストな会計士に出会うまでは約2年ごとに会計士を変えていました。今の会計士とは一緒に仕事をしはじめてからちょうど10年目になるところです。常にこちらがやりたい意思決定をどのようにしたら実現できるかを、情報を集め提案してくれます。今回のクラウド会計に関しても「ぜひやりましょう!」の一言で導入が決まりました。
私たち経営者は人生を賭けて会社経営をしています。社長の意思決定で会社は大きく動きます。その意思決定をするための会計上や税務上から見たアドバイスをしてもらうパートナーが税理士・会計士なのです。決して、経営のプロフェッショナルではないのです。社長は人生を賭けた経営の相談をしていても、先生たちにとってはたくさんある顧問先一社の相談にすぎないのです。
(もちろん、そうではなく親身にお客様のことを考えて変化し続けている税理士・会計士もたくさんいます)
今回のご相談の回答ですが、
社長の成長意欲や速度に合わせた会計上や税務上のパートナーがいることはとても心強いものです。今の先生とずっとお付き合いする為にも、日頃からお互いの歩幅があっているかを確認しておくことも重要です。